The WONDER ROAD

     

Uターンの失敗からリスタートするブログ

2020年11月

前回は新しいスプレッドシートを作成し、そのシートにプログラムを起動するボタンを配置しました。
今回はダイアログを表示するHTMLファイルを作成し、そのダイアログを開くスクリプトを作成していきます。

GAS_Googleスプレッドシート_ダイアログ表示

Contents

  1. ダイアログのHTMLファイルを作成する
  2. ダイアログを表示するスクリプトを作成する
  3. スクリプトを実行すると認証を要求される!
  4. 配置したボタンにスクリプトを割り当てる

1. ダイアログのHTMLファイルを作成する

まずはダイアログのHTMLファイルを作成します。
  1. スプレッドシート上部のメニューバーから「ツール」→「スクリプトエディタ」を選択してスクリプトエディタを起動します。

    GAS_ダイアログ_表示_1

  2. 起動すると「無題のプロジェクト」が開き、なかには "コード.gs" が用意されています。左上の「無題のプロジェクト」というタイトルをクリックするとプロジェクト名を変更できます。ここでは「データ入力」というプロジェクト名にします。

    GAS_ダイアログ_表示_2

    GAS_ダイアログ_表示_3

  3. このプロジェクトに新しいHTMLファイルを作成していきます。スクリプトエディタの上部に表示されているメニューから「ファイル」→「NEW」→「HTMLファイル」を選択します。

    GAS_ダイアログ_表示_4

  4. 「Create File」ダイアログが開くので作成するファイルの名前を入力して「OK」をクリックします。

    GAS_ダイアログ_表示_5

これで新しいHTMLファイルがプロジェクトに追加されました。とりあえず中身のコードはそのままにしておきます。

2. ダイアログを表示するスクリプトを作成する

つぎに コード.gs を編集してダイアログを表示するスクリプトを作成していきます。コードは以下のように記述して "Display_DialogBox"  という function を作成します。

function Display_DialogBox() {
  var html = HtmlService.createHtmlOutputFromFile('Dialog_Box');
  SpreadsheetApp.getUi().showModalDialog(html, "データ取得");  
}  

中身を簡単に説明すると
  • "HtmlService" : セキュリティ上の問題からスクリプトから直接ブラウザにコンテンツを返すことはできないので、これが使用して悪意のあるプログラムを実行できないようにしてコンテンツを返す。
  • "createHtmlOutputFromFile('ファイル名'): 指定したファイルからHtmlOutput オブジェクトを生成する。
  • "SpreadsheetApp":  Googleスプレッドシートファイルにアクセスおよび作成する。
  • "getUi()": このメソッドによってスクリプトでメニュー、ダイアログなどの機能を表示することができる。
  • "showModalDialog(htmlOutput, タイトル)" : 指定したHTMLファイルを含んだモーダルダイアログを表示する。参照するHTMLファイルの指定と、ダイアログのタイトルを入力する。  

3. スクリプトを実行すると認証を要求される!

ここまででスクリプトの作成は完了ですが、作成したスクリプトを実行すると認証を要求されます。認証を許可するとスプレッドシート上にダイアログが表示されるはずです。でも、無料のアカウントの場合は、この認証の許可が少し面倒なので注意が必要です。いきなり表示されると「なにかまずいのかな」と思わせる警告表示なので確認しておいてください。
  1. 作成したスクリプトを実行すると「Authorization required(認証が必要です)」というメッセージが表示されるので「許可を確認」をクリックします。

    GAS_スクリプト実行_認証_1

  2. Googleアカウントへのログイン画面が表示されます。

    GAS_スクリプト実行_認証_2

  3. 無料のアカウントの場合は「このアプリは確認されていません」と警告のようなメッセージが表示されます。ここで「安全なページに戻る」はクリックせずに、小さく表示された「詳細」をクリックします。

    GAS_スクリプト実行_認証_3

  4. 下部にある「"入力したプロジェクト名"(安全ではないページ)に移動」をクリックします。ここではプロジェクト名を「データ入力」としたのでそう表示されています。

    GAS_スクリプト実行_認証_4

  5. 「Googleアカウントへのアクセスをリクエストしています」というメッセージの別のウインドウが開くので「許可」をクリックします。

    GAS_スクリプト実行_認証_5

    しっかりスマホにも「アクセスを許可した覚えがありますか」と確認がきます。セキュリティ、ちゃんとしています。

  6. ようやく「データ取得」というダイアログが表示されます。中身は何も書いてないので何もないです。

    GAS_スクリプト実行_認証_6

4. 配置したボタンにスクリプトを割り当てる

スクリプトが完成したので、前回用意したボタンにこのダイアログをひらくスクリプトを関連付けて、ボタンをおせばダイアログが表示されるように設定していきます。
  1. 作成したボタンをクリックして選択すると、右上に3つの点が表示されます。それをクリックするとメニューが表示されるので「スクリプトを割り当て」を選択します。

    GAS_スクリプトを割り当て_1

  2. 「どのスクリプトを割り当てますか?」とたずねられるので、さきほど作成したダイアログを表示する関数「Display_DialogBox」と入力してOKをクリックします。

    GAS_スクリプトを割り当て_2
これだけで完成です。ボタンをクリックすると「スクリプトを実行しています」と表示され、ダイアログが表示されます。


認証には少し手こづりましたが、なんとかダイアログが表示されました。まあ、勝手に作ったプログラムでブラウザ上の表示を変えようとしているので「なんかおかしいよ!」と言われて当然と言えば当然ですね。セキュリティがしっかりしてます。
今回はここまでにして、次回はダイアログにプルダウンメニューを追加していきたいと思います。


Googleスプレッドシートを使って、「ざっとした家計簿を作りたいな」と思いたったのでさっそく実行です。

GAS_Googleスプレッドシート_ボタン配置
bookdragonによるPixabayからの画像

Contents

  1. まずはプログラムのフローを考える
  2. 新しいスプレッドシートを作成する
  3. スプレッドシートにボタンを配置する

1. まずはプログラムのフローを考える


今回つくるプログラムのフローはこんな感じです。
GAS_データ入力
  1. まず家計簿として入力するファイルとデータファイルを準備
  2. 入力ファイル上のボタンを押してプログラムを起動
  3. ダイアログボックスがひらいて、その中のプルダウンメニューからデータファイルを選択
  4. さらに次のダイアログボックスのプルダウンメニューからデータを取得する年月を指定
  5. 指定したファイルの指定した年月のデータを取得
  6. 取得したデータの種類から当てはまる項目を選択して振りわけ
  7. 入力ファイルに値を入力
このような流れで行います。

2. 新しいスプレッドシートを作成する

最初に入力ファイルやデータファイルとして使用するために新しいスプレッドシートを作成しておきます。
  1. Googleのページから右上に表示されるGoogleアプリのアイコンをクリックします。

    Google_スプレッドシート_新規作成_1


  2. 表示されるアプリのなかからスプレッドシートをクリックします。

    Google_スプレッドシート_新規作成_2


  3. Googleアカウントにログインしていない場合は、ログイン画面が表示されるのでログインしてください。
    そして「+」マークの空白をクリックします。

    Google_スプレッドシート_新規作成_3


  4. 新しいスプレッドシートの名前を入力して「編集を開始」をクリックします。

    Google_スプレッドシート_新規作成_4

データファイルとして使用するファイルは、作成したファイルにデータをコピペして準備しておきます。

3. スプレッドシートにボタンを配置する

"ボタン"といっても、正確には"ボタンになる図形"を配置します。
  1. 作成したスプレッドシート上でメニューバーから「挿入」→「図形描画」を選択します。

    Google_スプレッドシート_ボタン配置_1

  2. 図形描画画面が表示されるので、上部のツールバーから図形のアイコンをクリックし、「図形」→「ベベル(面取り)」を選択します。「ベベル」がいちばんボタンっぽいかなと思って選びましたが、丸でも四角でも何でも構いません。

    Google_スプレッドシート_ボタン配置_2

  3. 画面上でドラッグしながら適当なサイズまで広げます。

  4. 作成した図形を右クリックして表示されたメニューから「テキストを編集」をクリックしボタン上のテキストを入力します。画面上部のメニューからフォントやサイズなどを編集できます。

    Google_スプレッドシート_ボタン配置_3

  5. 仕上がったら図形描画画面右上にある「保存して閉じる」をクリックして閉じます。

    Google_スプレッドシート_ボタン配置_4

  6. 作成した図形をクリックして、スプレッドシート上の好きな位置に移動して完成です。

    Google_スプレッドシート_ボタン配置_5


図形描画画面を閉じた後でも、図形をダブルクリックして描画画面にもどり編集することができます。

これでボタンが配置できました。次回はこのボタンにダイアログを表示させる命令を追加していきます。


「自分の子どもには才能があるのだろうか?」
などと考えているお父さんやお母さんは多いのではないでしょうか。ぼくもそうでした。この本はその疑問に答えてくれます。そして、この質問よりずっと価値があるものを教えてくれます。

サッカーがうまくなるブックレビュー_1
Lubos HouskaによるPixabayからの画像

Contents

  1. 本の紹介
  2. 記憶にのこる10の文
  3. この本のポイント

1. 本の紹介

あなたは必死に何かを練習した経験がありますか?だれでも一度はあるんじゃないでしょうか。みんな上手くなりたいと思う気持ちがあるはずです。「スポーツがうまくなりたい」とか「楽器を上手に演奏したい」とか「テストでいい点をとりたい」とか「テレビゲームで友だちに勝ちたい」でもいいでしょう。
皆さんはどのように練習しますか?あるいは、これまでどのように練習していましたか?
この本には技術が上達するための仕組みや方法が人間の脳の仕組みの説明とともにくわしく説明されています。
「なぜ、ブラジル人はサッカーがうまいのか?」
「なぜ、ある音楽学校の生徒が素晴らしい音楽家になるのか?」
「これまで学校の成績が伸びなかった子供が急に伸びることがあるのはなぜなのか?」
そんなたくさんの実例に人間の脳の仕組みが関係していることを知っていましたか。

ぼく自身、これまでの人生のなかで何度もスキルの上達を感じたことがあります。それは世界一になるような大袈裟なことではなく、学校の試験勉強であったり、部活の練習であったりふつうのことです。それ以上にうまくできなかった経験もたくさんあります。ただ、うまくいった経験とうまくいかなかった経験を合わせて考えながら、自分にとって最良の方法みたいなものを見つけていました。
この本を読むとこれまで自分の経験してきたことが脳の仕組みから説明できるようになりました。「なぜうまくいったのか?」も「なぜうまくいかなかったのか?」も、すべてがつながったような感じでした。ぼくがこれまで長い時間で経験して、その成功や失敗から学んだことを1冊の本のたった数時間で得ることができます。

2. 記憶にのこる10の文

どちらも神経学的メカニズムを利用して、適切な練習パターンによってスキルを身につけた。
技術が上達するには人間の脳の仕組みが関係しています。そのメカニズムを正しく利用することで、適切に技術は上達させることができます。これは世界中の多くの才能を輩出している場所で行われていることをひとつづつ確認することで見えてきます。実例を見ていくことで、技術の上達には何が必要なのかを教えてくれます。

スキルと才能について理解するには、ミエリンを理解することが必要なのだ。
言い方を変えると、ミエリンはあなたが誰であろうと気にしない - 大事なのは何をするかだ。
ぼくは「ミエリン」という言葉を初めて聞きました。でも、この本ではすべてこの「ミエリン」について書かれているといっても間違いはないかと思います。この「ミエリン」について理解することがすべて技術の上達につながります。

才能は運命づけられたもののように見えるが、実際には、どのスキルを伸ばすかは個人の意志によるところが大きく、私たちには自分が思っている以上に可能性がある。
よく聞く「きみたちには無限の可能性がある」などという曖昧な言葉ではありません。
これまでにわかっている脳の仕組みから論理的に説明されています。どうしてそう言いきれるのか?誰もが自分の可能性に自信が持てると思います。


上達に火をつけるのは生まれつきのスキルでも遺伝子でもない。
どうすれば上達が始まるのか?多くの人はきっかけがないことで上達のチャンスを失っているのではないでしようか?そのきっかけはどのようにして生まれるのか?自分の経験に照らし合わせても、「そういえば、あの時…。」と思わせられる事実がかかれています。

だが、才能が最初の合図によって点火されるプロセスであればPS233の成功の理由は明らかだ。
きっかけが与えられた子どもと、与えられなかった子ども。どのような違いがあるのか?どのようなことがきっかけになり得るのか?実例があげられています。

本当に効果があるのはまったく逆の表現で、上を向かせるのではなく、下を向かせ、地道な努力に触れ、苦労を認める言葉である。
スキルを上達させるには、まずはきっかけが必要です。そして、そのきっかけをどのように与え続けるか。いろいろな実例を見ながら、これまでの自分のアプローチが正しかったのかどうかを考えさせられました。

彼のスキルは、機関銃のごとく選手に向かって発せられる的を絞った情報にあった。
指導者の真のスキルは、誰にでも伝えられる一般的な知恵ではなく、各生徒の能力の限界を少しだけ超えたスイートスポットを見つけ、正しいゴールへ向かわせるための適切な信号を繰り返し送る柔軟な力から成り立っている。
すばらしい指導は必要な回路の形成を後押しする。
脳の仕組みに基づく正しいアプローチが上達への近道になります。それならば、誰がそれを与えてくれるのでしょう。すべての指導者や親にとって、子どもの成長を促すための正しい方法とは。指導や教育の重要性を再認識させられます。

3. この本のポイント

  • スキルの上達のためには最適なアプローチを考える
  • 子どもたちの興味を常に刺激することでスキルの上達へ導く
  • 上達へ導いてあげるのは正しい指導によってのみということを忘れない



 8月に決勝が終わったばかりですが、20-21シーズンのUEFAチャンピオンリーグが始まりました。今年もDAZNで見れるものと思っていましたが、まさかの放映権の放棄!日本では視聴することができなくなりました。
 日本で見ようと思うと、UEFAの公式動画配信サービ UEFA.tv でしか見ることができません。DAZNの視聴環境と比較すると不便さは感じますが、仕方ないので登録してみます。

UEFA.tvでチャンピオンズリーグを見よう


Contents

  1. UEFA.tvとは
  2. UEFA.tvの視聴方法
  3. UEFA.tvをテレビで見たい
  4. DAZNの視聴環境と比較してどうなのか?

1. UEFA.tvとは

UEFA.tvはUEFAの公式動画配信サービスで、UEFAのコンペティションがライブ配信されたり、ハイライトを視聴したりすることができます。登録が必要ですが無料のうえに登録も簡単です。
チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグだけでなく、EURO2020の予選やネーションズリーグなど日本では放送されない試合も配信されます。

2. UEFA.tvの視聴方法

まずはUEFAアカウントの作成が必要です。
  1. UEFA.tvのサイトから画面右上の "SIGN IN" をクリックします。

    UEFA.tv_アカウント_登録_1


  2. つぎにLog in画面で "CREATE YOUR UEFA ACCOUNT" をクリックします。

    UEFA.tv_アカウント_登録_2


  3. Facebook, Google, Apple のアカウントがあればそれを使用して登録可能です。あるいは、メールアドレスで登録することもできます。このときはパスワードと氏名を入力します。最新のハイライト、試合が配信されるたびにメッセージを受け取るかどうかを設定します。そして、利用規約に同意するをチェックして登録します。

    UEFA.tv_アカウント_登録_3
    UEFA.tv_アカウント_登録_4

    「CRATE ACCOUNT」をクリックすると入力したアドレスにメールが送られます。

    UEFA.tv_アカウント_登録_5

  4. メール内にある"confirm your email"をクリックします。

    UEFA.tv_アカウント_登録_6

  5. ここまでで必要な作業は終了ですが、言語や居住地などの情報を追加できます。これは選択しなくても構いません。

3. UEFA.tvをテレビで見たい

UEFA.tvをテレビで見ようと思うと、Amazon Fire TV Stick が便利です。

接続はかんたんです。ホーム画面からUEFA.tvのアプリをダウンロードしてインストールします。アプリを起動すると、画面にQRコードと4桁のコードが表示されます。QRコードをスマホ読み取り、スマホに表示された画面にテレビに表示された4桁のコードを入力すれば<ログインでき、視聴できるようになります。

4. DAZNの視聴環境と比較してどうなのか?


  • すべてのコンテンツが無料配信
  • 日本では放送のない大会を観れる
  • 過去の試合やインタビューなどのコンテンツもある

いちばんのメリットはUEFAアカウントさえ作れば、すべてのコンテンツが無料で視聴できます。登録も無料のうえ、簡単に終わります。配信されているコンテンツも、チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグだけでなく、EUROの予選やネーションズリーグ、また女子サッカーやユース年代の試合まで豊富です。


  • ライブ配信が中心で見逃し配信が少ない
  • ハイライトが短く実況もない
  • 見る前に結果がわかってしまう

DAZNにくらべて不便なところは、フルタイムで試合を見ようと思うとライブで見る以外に方法がありません。DAZNの見逃し配信のようなものもあるにはあるのですが、チャンピオンズリーグだと1節につき2試合程度と少なく、見たい試合が配信されればいいですが、そうでない場合はライブで見るしかなくなります。チャンピオンズリーグだと、試合開始が深夜か早朝なので、時差がある日本ではほんとにツラいです。
また、ハイライトがめっちゃ短いです。1試合2分くらいで終わります。ほんと得点シーンをつなげただけ、みたいな感じです。拡大版のハイライトも用意されていますが、これは1試合あたり10分とけっこう長い。しかも、実況もないので盛り上がりにも欠けるので余計に長く感じます。そう考えるとDAZNの6,7分程度のハイライトというのはよくできています。
さらに最大のダメなところは、トップページのコンテンツのリストに、試合結果がバーンと表示されてることです。見たい試合を探していると必然的に結果が分かってしまいます。それでも楽しめる人はいいですが、ぼくはハイライトでも「どっちが勝つんだろう」とハラハラしながら見たいほうなので、これはホントにシラケます。

ここまで見てみると、UEFA.tvは「見れないよりはマシ」という程度の評価になってしまいます。
DAZNさん、何とかもう一度考え直してもらえませんか?少しくらいならお金払ってもいいんで。



HDDやSSDの保存領域を分割して増やすパーティション分割について、そのメリットやデメリット、また、そのやり方などを確認しましょう。
パソコン_HDD_SSD_パーティション分割

Contents

  1. パーティション分割とは
  2. パーティション分割されているかの確認方法
  3. パーティション分割のメリット・デメリット 
    1. メリット
    2. デメリット 
  4. パーティション分割の方法

1. パーティション分割とは

パソコンに内蔵されているHDDやSSDは通常1つですが、内部の保存領域を分割することで見かけ上、2つや3つに増やすことができます。この領域のことをパーティションとよび、それを分割するのでパーティション分割といいます。


パーティション分割_1

2. パーティション分割されているかの確認方法

自分のパソコンのHDDやSSDがパーティション分割されているかどうかわからない場合はWindows10の場合、次のようにして確認できます。
  1. 画面左下にあるスタートボタンを右クリックします。

    パーティション分割_確認方法_1


  2. 「ディスクの管理」をクリックします。

    パーティション分割_確認方法_2

    「ディスクの管理」画面が開きます。

    ディスクの管理_画面_1

またはスタートメニューから開く方法もあります。
  1. 画面左下のスタートメニューから「Windows管理ツール」のなかの「コンピューターの管理」をクリックします。

    パーティション分割_確認方法_3

  2. 「コンピューターの管理」画面が開いたら、左側のツリーから「記憶域 / ディスクの管理」をクリックすると先ほどと同じ「ディスクの管理」画面が表示されます。

    コンピューターの管理_画面_1

「ディスクの管理」画面の表示ですが、「ディスク0」と表示されているものが内蔵されているHDDあるいはSSDを表しています。そして「(C:)ドライブ」としてひとつだけ表示されているので、分割されていないことになります。

3. パーティション分割のメリット・デメリット


(1) メリット

  • コンピューターがクラッシュした際に復旧が簡単
  • バックアップが簡単
  • データが断片化することで起こる読み込み速度が遅くなることを抑える

まず、いちばんのメリットはコンピューターがクラッシュした際の復旧の簡単さです。最近はあまり聞きませんが、ごくまれに「コンピューターがクラッシュしてデータがなくなった・・・」みたいな話を聞きます。コンピューターがクラッシュするとWindowsなどのシステムファイルを再インストールすることになるのですが、システムファイルとアプリで作成したファイル、写真や音楽などのデータファイルを同じドライブに保存しておくと、再インストールの際にデータがすべて削除されてしまいます。

パーティション分割_クラッシュ_1

でも、パーティション分割されているとシステム領域だけ再インストールし、データ領域はそのまま使用することができます。

パーティション分割_クラッシュ_2

つぎのメリットとしては、保存されているデータをバックアップするのが簡単になります。ドライブがひとつだとバックアップする際に必要なデータをひとつづつ選択する必要があります。それに対して最初から保存領域を分けておくと、データ領域に保存されているデータをまとめてすぐにバックアップすることができます。

パーティション分割_バックアップ

もうひとつのメリットとしては、これはHDDの場合だけですがデータの読み込みが多少早くなります。データがシステムファイルと同じドライブに断片化して保存されている場合、データを読み込むときにドライブ全体から読み込みたいデータを探すことになります。しかし、パーティション分割されていると、そもそも保存されている領域が狭くなるので、目的のデータを探す時間も短くなるというわけです。

パーティション分割_データ読みこみ


(2) デメリット


  • 使い勝手が悪くなる
  • 「ドキュメント」「ミュージック」などのフォルダーの移動が必要
  • アプリの保存先の変更が必要

デメリットとしては、まず、使い勝手が悪くなります。分割していない場合だと、特に何も気にする必要なくデータを保存していましたが、分割してシステム領域とデータ領域を分割することで、データを保存する際にシステム領域に保存しないよう注意が必要です。ただ、このひと手間はメリットとして挙げたことを簡単にするためですので、どちらを優先するかという話です。仮にシステム領域に保存してしまっても、後から移動すればいいだけのことですので、あまり大きな問題ではないのかなと思います。

もう一つは、これも手間がかかるというだけの話ですが、Windowsの場合、最初から準備されている「ドキュメント」「ピクチャ」「ミュージック」などのフォルダを分割した後のデータ領域に移動させる必要があります。
通常、これらのフォルダはCドライブに設定されています。そして、ドキュメントファイルやダウンロードした音楽ファイル、写真などをここに保存している人も多いのではないでしょうか。でも、これらのファイルはデータファイルですので、分割して新しく作成したデータ領域に移動させたほうがいいですよね。最初に移動させてしまえば、あとは気にせず使えますので最初に移動してしまいましょう。


パーティション分割_フォルダ

さいごに、通常アプリで作成したファイルの保存先として、アプリが保存されているドライブが指定されています。これをアプリごとに新しく作成したデータ領域に指定しなおす必要があります。

以上がメリットとデメリットになります。デメリットに挙げた項目は手間がかかる作業が多いですが、メリットで挙げた項目は後からでは取り返しのつかないものもあるので、最初に分割しておくメリットは十分にあるかな、と思います。

4. パーティション分割の方法

それでは実際にパーティション分割をやってみましょう。手順はとても簡単です。順序としては、現在のドライブを縮小して容量を空け、そこを新しいドライブにあてるという手順です。
  1. さっき書いた方法のどちらでもいいので「ディスクの管理」をひらきます。

  2. 分割したいドライブを右クリックします。表示されたメニューから「ボリュームの縮小」をクリックします。

    パーティション分割方法_1

  3. 「C:の縮小」の画面から縮小する領域のサイズを "MB(メガバイト)"で入力し「縮小」をクリックします。このとき、入力するサイズは縮小後に空きとなる領域縮小後のCドライブのサイズではないので注意しましょう。
    たとえば500GBのCドライブがあったとして、これを200GBのCドライブと新しく300GBのDドライブに分割したいとします。そのときは「縮小する領域のサイズ」には "300000MB(300GB)" と入力します。そして、分割後のCドライブのサイズは「縮小後の合計サイズ」に表示されます。

    パーティション分割方法_2

  4. 「ディスクの管理」画面を確認するとCドライブひとつだった領域が分割され、黒色で表示された未割り当て領域ができているのがわかります。

    パーティション分割方法_3


  5. 未割り当ての領域を右クリックして表示されたメニューから「新しいシンプルボリューム」をクリックします。

    パーティション分割方法_4


  6. 「新しいシンプルボリュームウィザード」表示されるので「次へ」をクリックします。

    パーティション分割方法_5

  7. 新しくつくるボリュームのサイズを入力します。空き容量のすべてを同じ領域にするのであればそのまま「次へ」をクリックします。さらに分割するのであればサイズを指定して「次へ」をクリックします。

    パーティション分割方法_6

  8. 新しく作成したドライブに割り当てる文字を指定します。通常はもともとあるCドライブに続いてDドライブとすることが多いと思いますが、なんでも構いません。そして、「次へ」をクリックします。

    パーティション分割方法_7

  9. ファイルシステムを「NTFS」、アロケーションユニットサイズ「規定値」とします。ボリュームラベルはエクスプローラーなどで表示されるラベルですので「ボリューム」「ローカルディスク」等なんでも構いません。そして、「クイックフォーマット」にチェックをいれて「次へ」をクリックします。

    パーティション分割方法_8

  10. 「新しいシンプルボリュームウィザードの完了」と表示されるので「完了」をクリックして終了です。パーティション分割方法_9

エクスプローラーで確認すると、Cドライブと別にDドライブが作成されているのが確認できます。


パーティション分割方法_10



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