The WONDER ROAD

     

Uターンの失敗からリスタートするブログ

2021年07月

Blenderに標準で搭載されているアドオンのArchimeshをつかってリビングをつくっていきます。前回は部屋の壁と床をつくりました。


今回は壁と床だけの部屋にドアを追加します。

Blender_Archimesh_Door_Title

Contents

  1. Archimeshでドアを追加
  2. シーンに追加されるオブジェクト
  3. ドアオブジェクトの設定項目

1. Archimeshでドアを追加

モード:         オブジェクトモード
メニュー:      「追加」→「メッシュ」→「Archimesh」→「Door」
ショートカット:   Shift  +  A   

前回つくった部屋にドアを追加します。追加したい位置はだいたいこの辺りです。

Blender_Archimesh_Door_1

それではドアを追加してみます。
  1. 前回つくった部屋のファイルを読み込みます。

    Blender_Archimesh_Door_2

  2. ドアを追加したい位置の壁に穴をあけますが、壁の厚みが0の場合は穴があけられないので壁に厚みをつけます。ここでは15cmとしています。

    Blender_Archimesh_Door_3

  3. メニューあるいはショートカットキーでドアを追加します。

    Blender_Archimesh_Door_4

  4. プロパティシェルフかプロパティウィンドウからドアの座標を変更し、設置したい位置に移動します。

    Blender_Archimesh_Door_5

  5. Roomオブジェクトを選択しプロパティシェルフの「Auto Holes」をクリックすると壁に穴があけられ、ドアが追加されます。シーンコレクションの中でもDoorオブジェクトがRoomオブジェクトの中に取り込まれます。

    Blender_Archimesh_Door_6


  6. 同じようにしてもうひとつのドアも追加します。

    Blender_Archimesh_Door_8

また、追加したドアをZ軸周りに回転移動することで開閉することができます。

Blender_Archimesh_Door_7


2. シーンに追加されるオブジェクト

ドアを追加すると次の3つのオブジェクトがシーンに追加されます。

Blender_Archimesh_Door_9

  CTRL_Baseboard  

ドアを追加するときにドアフレームの幅だけBaseboard(幅木)を切り欠く必要があります。その切り欠くサイズを決めるオブジェクトで、3Dビュー内では黒いワイヤーフレームのボックスで表示されます。

  CTRL_Hole 

ドアを追加するときに、壁を切り欠いてできる穴のサイズを決めるオブジェクトです。"CTRL_Baseboard"と同じように黒いワイヤーフレームのボックスで表示されます。

  DoorFrame 

これがメインのオブジェクトになります。この中にはドアのフレーム、ドア本体、ドアの取手(表と裏)が含まれます。


Blender_Archimesh_Door_10


3. ドアオブジェクトの設定項目

 (1) Frame width(フレーム幅) 

ドアフレームの幅を設定します。はじめは1.15mに設定されています。

Blender_Archimesh_Door_11


 (2) Frame height(フレーム高さ) 

ドアフレームの高さを設定します。はじめは2.1mに設定されています。

Blender_Archimesh_Door_12


 (3) Frame thickness(フレーム厚み) 

ドアフレームの厚みを設定します。はじめは8cmに設定されています。

Blender_Archimesh_Door_13


 (4) Frame size(フレームサイズ) 

ドアフレームのサイズを設定します。フレームの幅、高さで外形が決まっているので、その中でフレームのサイズを大きくするとドアが小さくなり、フレームを小さくするとその分ドアが大きくなります。はじめは8cmに設定されています。

Blender_Archimesh_Door_14


 (5) 回転  

ドアを設置する角度を設定します。フレームも含めてすべての要素が回転します。

Blender_Archimesh_Door_15

 (6) Open Side   

ドアの開き方向を指定します。
Right Open(右開き) Left Open(左開き) Both Open(両開き)から選択できます。
両開きでは左右のドアサイズの割合を指定できます。

Blender_Archimesh_Door_16

 (7) Model   

ドアの形を6種類の中から選択できます。


Blender_Archimesh_Door_17


 (8) ハンドル   

ハンドルの形を4種類+「なし」から選択します。

Blender_Archimesh_Door_18


ドアフレームの幅、高さ、厚みを変更するとドア本体やドアフレームだけではなく  "CTRL_Baseboard" や "CTRL_Hole" のサイズも変更されます。

Blenderに標準で準備されているアドオンのArchimeshをつかって部屋をつくってみたいと思います。

Blender_Archimesh_Room_Title

Contents

  1. Roomを追加する
  2. Roomの各プロパティをチェック
  3. 実際に部屋をつくってみる

1. Roomを追加する

モード:         オブジェクトモード・編集モード
メニュー:      「追加」→「メッシュ」→「Archimesh」→「Room」
ショートカット:   Shift  +  A 


「Room」オブジェクトでは、壁、ベースボード、天井、床などをつくることができます。追加メニューから「Room」を選択すると、部屋のパーツとなる壁とベースボードが表示されます。パーツの形状の変更などは  N  キーを押して表示されるプロパティパネルで設定します。

Blender_Archimesh_Room_1

2. Roomの各プロパティをチェック

プロパティパネルで設定できる各プロパティを変更すると、パーツの形状がどのように変化するのかを確認していきます。

Blender_Archimesh_Room_設定 (2)


(1) 高さ・幅  

部屋の壁の高さと壁の厚みを設定します。オブジェクトを追加した直後は、高さ2.4m、厚みなしの壁が表示されます。「反転」のチェックボックスにチェックを入れると壁の表裏が逆になり、ベースボードが付く向きがかわります。厚みは内側方向へ向かって追加されます。

Blender_Archimesh_Room_2

(2) Number of Walls (壁の数)  

部屋の壁の数を設定します。四角い部屋なら4枚となり、最初は1枚に設定されています。
壁の数が2枚以上になると、プロパティパネルに次の選択メニューが表示されます。
  • 「Ceiling(天井)」: 壁に天井を追加します。
  • 「床」: 壁に床をついかします。
  • 「Close walls(壁を閉じる)」: 1枚目の壁と最後の壁をつないで閉じられた部屋にします。
これらの面は壁によって形が決まるため詳細形状の設定はできません。

Blender_Archimesh_Room_3

(3) 壁の詳細設定  

壁の設定項目は壁の長さだけですが、「詳細設定」にチェックを入れると角度や表示するかどうか、カーブさせるか、五角形の壁にするか、などが設定できます。

Blender_Archimesh_Room_4


(4) その他  

  • 「Baseboard」: ベースボードの有り無しを設定します。

    Blender_Archimesh_Room_5

  • 「Wall cover」: 壁の外側に外壁を追加するかを設定します。

    Blender_Archimesh_Room_6

3. 実際に部屋をつくってみる

それでは実際に部屋をつくってみます。四角い部屋ではおもしろくないので、かぎ形にしてみます。
  1. まずRoomオブジェクトを追加します。

    Blender_Archimesh_Room_7

  2. かぎ形なので壁の枚数は6枚になります。高さや厚みは変更せずに使います。

    Blender_Archimesh_Room_8

  3. つぎに、壁の長さと角度を設定していきます。9x7.5m の部屋に 2.5x3.5m の部屋を追加したような形の部屋にします。壁を表示と逆方向へ伸ばしたいときは、角度で変更するか長さをマイナスの値にすることで設定できます。

    Blender_Archimesh_Room_9

  4. 外壁はなし、ベースボードはONのままにします。天井と床も作りますが、見にくくなるので天井はとりあえずなしにしておきます。

    Blender_Archimesh_Room_10


  5. 以上で完成です。

家の内観など、建築系のモデルを作成するにはBlenderに標準で準備されているアドオンをつかうと便利です。

Blender_アドオン_Archimesh

Contents

  1. 連建築用アドオン "Archimesh"とは
  2. まずはアドオンを有効にする
  3. Archimesh のつかい方

1. 建築用アドオン "Archimesh"とは

「Archimesh」はBlenderに標準で準備されているアドオンで、建築オブジェクトを簡単に作成することができます。通常、部屋の内装などのモデルをつくるときは壁や床などひとつずつのオブジェクトを最初から作成する必要がありますが、「Archimesh」には建築系のモデルをつくるときに必要となるモデルがあらかじめ用意されているので、それを配置し形状を変更することで作業を簡単にできます。


追加できるオブジェクトは次の13種類になります。
  • 部屋
  • ドア
  • 引き窓
  • はめ込み窓
  • キャビネット
  • 階段
  • 屋根
  • ランプ
  • ブラインド
  • ロールカーテン
  • カーテン
Blender_Archimesh_追加_メニュー

2. まずはアドオンを有効にする

先にも書きましたが、ArchimeshはBlenderに標準で準備されているアドオンです。そのため、新たにダウンロードやインストールの必要はなく、アドオンのリストにチェックを入れるだけでつかえるようになります。
  1. メニューバーの「編集」メニューから「プリファレンス」を選択します。

    Blender_プリファレンス

  2. 「アドオン」タブを選択します。

    Blender_アドオン_Archimesh

  3. 「Add Mesh: Archimesh」の横のチェックボックスにチェックを入れます。

    Blender_アドオン_Archimesh_2

これでArchimeshアドオンを有効化できます。

3. Archimesh のつかい方

モード:         オブジェクトモード・編集モード
メニュー:      「追加」→「メッシュ」→「Archimesh」
ショートカット:   Shift  +  A 

Archimeshのつかい方ですが、通常のオブジェクト追加メニューと同じになります。アドオンを有効にすると、これまで表示されていたメニューに加えて「Archimesh」メニューが表示されます。選択すると、上にあげたオブジェクトのリストが表示されるので、追加したいオブジェクトを選択してください。
詳細は、追加したオブジェクトの種類により異なりますが、追加したときに画面左下に表示されるオペレーターパネル、あるいは  N  キーで表示されるプロパティパネルで設定できます。

Blender_Archimesh_追加_メニュー



今回は連続した辺や面をまとめて選択できる辺ループ機能と、それをつかったメッシュの分割・結合方法についてです。

Blender_辺ループ

Contents

  1. 辺ループを選択する
  2. ループカットをつかってカットする
  3. 辺ループを削除して面を結合する

1. 辺ループを選択する

モード:         編集モード
メニュー:      「選択」→「ループ選択」→「辺ループ」
ショートカット:   Alt  +  左クリック 

つながった辺や面をすべて選択したいときに、ひとつずつ選択するととても時間がかかります。それをまとめて1度に選択できるのが辺ループ選択です。
選択したい連続した辺や面を  Alt  キーを押しながら  左クリック  することで1クリックでまとめて選択できます。頂点選択モードか辺選択モードでは連続した辺が選択され、面選択モードでは、連続した面が選択されます。

Blender_辺ループ

頂点や面を選択するときは、クリックする位置によって辺や面がつながる方向が決まります。点や面の上下に近い位置をクリックするとタテ方向につながり、左右に近い位置をクリックすると橫方向へつながります。

Blender_辺ループ_頂点

また  Alt  +  Shift  +  左クリック  で、すでに選択している辺ループに追加したり、選択を解除したりすることができます。

Blender_辺ループ_追加

2. ループカットをつかってカットする

モード:         編集モード
メニュー:      「辺」→「ループカットとスライド」
ショートカット:   Ctrl  +  R 

現在ある辺ループの間に新しく辺ループを追加し面を分割します。
メニューかショートカットキーでループカット機能を起動すると、今ある辺ループの中間に黄色いラインが表示されます。追加したい場所で  左クリック  すると、そのライン間でスライドできるようになり、追加する位置を調整できます。  右クリック  するとちょうど中間に追加できます。

Blender_ループカット

3. 辺ループを削除して面を結合する

メッシュが細かすぎて少し数を減らしたいときには、辺ループを選択してまとめて削除することができます。
まず、  Alt  +  左クリック  で削除したい辺ループを選択します。 そして、  Delete  X  キーで 削除メニューが表示されるので、そのなかから「辺ループ」を選択します。 これで、選択していた辺が削除され、その辺によって分割されていた辺や面が結合されます。

Blender_辺ループ削除




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