The WONDER ROAD

     

Uターンの失敗からリスタートするブログ

2021年08月

いちばんオーソドックスなサッカーボールのモデルをつくっています。前回はメッシュを変更し、サッカーボールっぽい見た目に見えるようにしました。


今回はそこから、背景などを追加してレンダリング画像を作成します。

Blender_サッカーボール_3


これまでと同様に下の動画を参考にしています。動画は バージョン2.6 なので、バージョン 2.9 では少し変更されているところもあるので注意が必要です。





Contents

  1. レンダリング画像の作成

1. レンダリング画像の作成


  1. ボールが置かれる地面をつくります。
    ① テンキー  1  を押して、正面からのビューへ変更します。
    ②「追加」 (  Shift  +  A  ) →「メッシュ」→「平面」で平面オブジェクトを追加します。
    ③ 画面左側の「移動」アイコンをクリックして、マニピュレーターをつかってボールのすぐ下まで移動します。
     S  キーを押して「100」を入力し、平面を拡大します。
    ⑤ 「マテリアルプロパティ」タブから「新規」をクリックして平面にマテリアルを設定します。

    Blender_サッカーボール_14_平面追加

  2. 光源を追加します。
    ① 先ほどと同様に平面オブジェクトを追加します。
    ② マニピュレーターをつかって右上へ移動します。
     R  キーを押し、「-45」を入力して45°傾けます。
     S  キーを押し「3」を入力して拡大します。
    ⑤ 「マテリアルプロパティ」タブから「新規」をクリックし、平面オブジェクトにマテリアルを設定します。
    ⑥ 「サーフェス」メニューから「放射」を選択し、「強さ」を「5」に変更します。

    Blender_サッカーボール_15_光源追加

    放射シェーダーについてはこの記事をご覧ください。



  3. 背景色を変更します。
    プロパティウィンドウから「ワールドプロパティ」タブを選択し、「カラー」を黒に設定します。

    Blender_サッカーボール_16_ワールドプロパティ

  4. レンダリング画像の視点となるカメラの設定を行います。
     Ctrl  +  0  キーでカメラビューに切り替えます。
     N  キーを押してプロパティシェルフを開きます。
    ③ 「ビュー」のタブから「ビューのロック」メニューの「カメラをビューに」にチェックをいれます。これでビューにカメラが固定されるので、画面上のビューがそのままレンダリング画像になります。この状態でビューを動かし、レンダリングしたい画像の位置に合わせます。

    Blender_サッカーボール_17_カメラビュー

    ④ 「3Dビューのシェーディング」を「レンダー」にしてレンダリングイメージを確認します。これで問題なければ、そのまま次のレンダリングプロセスに移ります。

    Blender_サッカーボール_18_3Dビューのシェーディング

  5. さいごにレンダリングして画像を保存します。
    ① プロパティウィンドウから「レンダリングプロパティ」を選択します。「サンプリング」の「レンダー」を500に設定します。

    Blender_サッカーボール_19_レンダリングプロパティ

    ② メニューバーから「レンダー」→「画像をレンダリング」あるいは  F12  でレンダリングがスタートします。
    ③ レンダリングが終了したら、ウィンドウ上部の「画像」→「保存」あるいは  Alt  +  S  で画像を保存します。

レンダー値の設定などレンダリングについてはこちらの記事をご覧ください。



最終的に出来上がった画像がこちらです。

Soccer_Ball




いちばんオーソドックスなサッカーボールのモデルをつくっています。前回は多面体オブジェクトにマテリアルを設定するところまで完成しました。


今回はそこから、球面に見えるようにメッシュを変更していきます。

Blender_サッカーボール_2


前回と同様に下の動画を参考にしています。動画は バージョン2.6 なので、バージョン 2.9 では少し変更されているところもあるので注意が必要です。





Contents

  1. 多面体モデルを球面へ

1. 多面体モデルを球面へ

  1. 各面を球状に見えるように変更していきます。
    ① 面選択モードにし、念のため  Alt  +  A  ですべて選択解除し、何も選択していない状態にしてから  A  キーですべての面を選択する
    ② 「面」メニューかあるいは  Alt  +  E  を押して「個々の面で押し出し」を選択し  0  を入力して  Enter  を押すことで「収縮/膨張」を0とします。これでそれぞれの面を切り離します。

    Blender_サッカーボール_9_面分離

    ③ すべての面を選択した状態で「面」→「扇状に分離」を選択し、多角形面を扇状に分割します。
     右クリック  してコンテクストメニューから「細分化」を選択し、分割数を8回に設定し分割します。

    Blender_サッカーボール_10_細分化


    ⑤ 細分化したメッシュを2列分「選択を縮小」します。  Ctrl  +  -  (テンキーのマイナス)を2回押します。②から選択を解除すると、この作業が上手くいかないことがあるので注意しましょう。
     S  キーを押して「1.2」を入力し、それぞれのパッチを1.2倍します。

    Blender_サッカーボール_11_選択を縮小


    ⑦「頂点」メニューあるいは  Ctrl  +  V  から「頂点をスムーズに」を選択して角を丸めます。
    Blender_サッカーボール_12_頂点をスムーズに


    ⑧ 「オブジェクト」メニューあるいは  右クリック  してコンテクストメニューから「スムーズシェード」を選択します。
    さらにプロパティウィンドウから「モディファイアー」タブを選択し、「モディファイアーを追加」をクリックし、「キャスト」を選択します。シェイプは「球」を選択し、係数を「0.9」へ変更します。

    Blender_サッカーボール_13_モディファイアー

これでサッカーボールっぽくなってきました。
次回は背景などレンダリング画像に必要なものを追加し、レンダリング画像を作成していきます。

サッカーボールをつくります。サッカーボールは実は球体ではなく、「切頂二十面体」という多面体です。Blenderには標準アドオンで多面体を追加できるので、作ってみると案外簡単でした。

Blender_サッカーボール_1

今回は下の動画を参考につくりました。動画は バージョン2.6 なので、バージョン 2.9 では少し変更されているところもあるので注意が必要です。





Contents

  1. 多面体オブジェクトの追加からマテリアルの設定まで

1. 多面体オブジェクトの追加からマテリアルの設定まで


  1. メニューバーから「ファイル」→「新規」→「全般」で新しいファイルを開き、もともと表示されているキューブを消去します。

  2. 切頂二十面体オブジェクトを追加します。
    「追加」→「メッシュ」→「Math Function」→「Regular Solid」で立体を追加し、オペレーターパネルの「プリセット」メニュー内にある「Truncated Icosahedron」を選択します。

    Blender_サッカーボール_1

    Blender_サッカーボール_2

    メッシュの追加メニューに「Math Function」が表示されない場合はアドオンを有効化する必要があります。「編集」→「プリファレンス」を開き、「Add Mesh : Extra Objects 」を有効化します。詳細は下記の記事を参考にしてください。


  3. つぎにマテリアルを設定します。
    「プロパティウィンドウ」から「マテリアルプロパティ」タブを選択し「新規」をクリックします。

    Blender_サッカーボール_3

  4. マテリアル設定時にレンダーエンジンを決める必要があります。
    Blender2.9にはEevee、 Workbench、 Cycles の3つのレンダーエンジンが装備されています。処理が速くアニメーション等に向いているのが「Eevee」、 処理に時間はかかりますが精細な画像になるのが「Cycles」、「Workbench」は3Dウィンドウに表示されている画像となるので、特には使いません。
    ここでは静止画を作成するので「レンダープロパティタブ」 から レンダーエンジン「Cycles」を選択します。

    Blender_サッカーボール_4_レンダーエンジン

  5. 「マテリアルプロパティ」タブにもどり、シェーダーを設定します。
    ①「サーフェス」のメニューから「シェーダーミックス」を選択します。
    ②1番目のシェーダーとして「ディフューズBSDF」を選択します。
    ③2番目のシェーダーとして「光沢BSDF」を選択し、「粗さ」をデフォルトの 0.5→0.3 に変更します。
    ④「係数」を 0.5→0.2 に変更します。これで1番目のシェーダーの効果が強くなります。
    ⑤さいごにマテリアルの名前を変更します。ここでは動画に合わせて「White」にしますが、なんでも構いません。

    Blender_サッカーボール_5_シェーダー

    ディフューズBSDFシェーダーや光沢BSDFシェーダーについてはこちらをご覧ください。




  6. 編集モードにうつると、正五角形と正六角形の中に辺ができています。ここは1つの面となるので、面の中にある辺を消します。
    辺選択モードで辺をひとつ選択し、メニューバーの「選択」→「類似選択」か  Shift  +  G  を押し、表示されたメニューから「長さ」を選択します。 Delete  X  キーで「削除」メニューを表示し、「辺を溶解」を選択します。六角形、五角形両方の面のなかにある辺を削除します。

    Blender_サッカーボール_6_辺を溶解

  7. つぎに五角形の面を黒色にします。
    ① 面選択モードで五角形の面をひとつ選択し、「選択」→「類似選択」か  Shift  +  G  キーを押し、「エリア」を選択すると、同じ面積の面がすべて選択されます。
    ② この状態で「マテリアルプロパティ」ウィンドウのインデックス横にある  +  をクリックして「マテリアルスロット」を追加します。
    ③ リンクするマテリアルの閲覧から「White」を選択し、「新規マテリアル」をクリックしてコピーします。

    Blender_サッカーボール_7_マテリアルコピー

    ④ マテリアルをコピディフューズBSDFのカラーを黒に変更します。
    ⑤ 光沢BSDFのカラーをグレーに変更します。

    Blender_サッカーボール_8_シェーダー2

    ⑥ ビューポート表示のカラーもグレーに変更します。
    ⑦ 「割り当て」を押して選択した面にマテリアルを割り当てます。
これでオブジェクトにマテリアルが設定されました。
つぎはこのモデルが球面形状に見えるようにメッシュを変更していきます。


Blenderでは初期に設定されているだけでも、いろいろな形状のオブジェクトをつくることができます。


さらに標準で準備されているアドオン「Add Mesh : Extra Objects 」を有効化することで、正多面体を追加できるようになります。


Blender_アドオン_Regular_Solid

Contents

  1. アドオンを有効化する
  2. 正多面体の追加方法
  3. Regular Solidの設定項目

1. アドオンを有効化する

正多面体のオブジェクトを追加するためには、まずアドオン「Add Mesh : Extra Objects 」を有効化します。
  1. メニューバーの「編集」メニューから「プリファレンス」を選択します。

    Blender_プリファレンス

  2. 「アドオン」タブを選択します。

    Blender_アドオン_Archimesh

  3. 「Add Mesh: Extra Objects」の横のチェックボックスにチェックを入れます。

    Blender_アドオン_Extra Objects
これでアドオンを有効化できます。

2. 正多面体の追加方法


アドオンを有効化すると「追加」メニューにこれまで表示されなかったいろいろなメニューが追加されます。
正多面体オブジェクトを追加するには

「追加」(  Shift  +  A  ) →「Math Function」→「Regular Solid」

を選択します。「Regular Solid」 とは正多面体という意味です。

このメニューでは、次の31種類の多面体オブジェクトを作成でき、さらにオペレーターパネルで変形することもできます。

    Platonic Solid (プラトンの立体)   

同一の正多角形で構成される凸多面体です。正多面体ともいいます。正四面体、正六面体、正八面体、正十二面体、正二十面体の5種類があります。

Blender_Regular_Solid_1
Tetrahedron(正四面体)
Blender_Regular_Solid_2
Hexahedron (正六面体)
Blender_Regular_Solid_3
Octahedron (正八面体)
Blender_Regular_Solid_4
Dodecahedron (正十二面体)
Blender_Regular_Solid_5
Tetrahedron (正二十面体)

    Archimedean Solid (アルキメデスの立体)   

半正多面体ともいいます。2種類以上の正多面体で構成される凸多面体のことです。全部で13種類あります。

Blender_Regular_Solid_2-1
Snub Dodecahedron
(変形十二面体)
Blender_Regular_Solid_2-2
Truncated Icosidodecahedron
(斜方切頂二十・十二面体)
Blender_Regular_Solid_2-3
Rhombicosidodecahedron
(斜方二十・十二面体)
Blender_Regular_Solid_2-4
Truncated Icosahedron
(切頂二十面体)
Blender_Regular_Solid_2-5
Truncated Dodecahedron
(切頂十二面体)
Blender_Regular_Solid_2-6
Icosidodecahedron
(二十・十二面体)
Blender_Regular_Solid_2-7
Snub cube
(変形立方体)
Blender_Regular_Solid_2-8
Truncated Cuboctahedron
(斜方切頂立方八面体)
Blender_Regular_Solid_2-9
Rhombicuboctahedron
(斜方立方八面体)
Blender_Regular_Solid_2-10
Truncated Octahedron
(切頂八面体)
Blender_Regular_Solid_2-11
Truncated Cube
(切頂六面体)
Blender_Regular_Solid_2-12
Cuboctahedron
(立方八面体)
Blender_Regular_Solid_2-13
Truncated Tetrahedron
(切頂四面体)

    Ctalan Solid (カタランの立体)   

半正多面体の双対多面体です。双対多面体とは多面体の面と頂点を入れ替えた立体のことです。半正多面体が13種類なので、こちらも13種類になります。

Blender_Regular_Solid_3-1
Pentagonal Hexecotahedron
(五角六十面体)
Blender_Regular_Solid_3-2
Disdyakis Triacontahedron
(六方二十面体)
Blender_Regular_Solid_3-3
Deltoidal Hexecontahedron
(凧形六十面体)
Blender_Regular_Solid_3-4
Pentakis Dodecahedron
(五方十二面体)
Blender_Regular_Solid_3-5
Triakis Icosahedron
(三方二十面体)
Blender_Regular_Solid_3-6
Rhombic Icosahedron
(菱形二十面体)
Blender_Regular_Solid_3-7
Pentagonal Icositetrahedron
(五角二十四面体)
Blender_Regular_Solid_3-8
Disdyakis Dodecahedron
(六方八面体)
Blender_Regular_Solid_3-9
Deltoidal Icositetrahedron
(凧形二十四面体)
Blender_Regular_Solid_3-10
Tetrakis Hexahedron
(四方六面体)
Blender_Regular_Solid_3-11
Triakis Octahedron
(三方八面体)
Blender_Regular_Solid_3-12
Rhombic Dodecahedron
(菱形十二面体)
Blender_Regular_Solid_3-13
Triakis Tetrahedron
(三方四面体)


3. Regular Solidの設定項目


    ソース   

正四面体、正六面体、正八面体、正十二面体、正二十面体の5種類の正多面体のなかから、ベースとなる形状を選択します。その立体を元に各値を変更して形状をつくっていきます。

    サイズ   

立体の大きさを指定します。

Blender_Regular_Solid_サイズ


    Vertex Truncation    

頂点を切り落とす位置を0~2までの値で設定します。0は切り落とし無し、1は各辺の中央まで切り落とし、2は面と頂点が入れ替わる双対多面体となります。

Blender_Regular_Solid_Vertex_Truncation


    Edge Truncation   

各辺を削ったような形にするための削り量を0~1の値で設定します。

Blender_Regular_Solid_Edge_Truncation


    Snub   

ねじった形の多面体をつくります。「Vertex Truncation」の値を変更して頂点を切り落とした状態から、「Left Snub(左ねじり)」「Right Snub(右ねじり)」を選択して「Edge Truncation」の値を変形することで、切り落とした頂点にできた各多角形の間を三角形でつなぐような立体ができます。

Blender_Regular_Solid_Snub

    Dual   

表示している立体の双対多面体をつくります。上にも書きましたが、双対多面体とは多面体の面と頂点を入れ替えた立体のことです。

Blender_Regular_Solid_Dual


    Keep Size   

立体のサイズを一定にします。たとえば、双対多面体 (Dual) をつくるときには、各面の重心が新しく頂点となり、各頂点を辺で結び双対多面体とするため、もとの立体よりサイズが小さくなります。
「Keep Size」にチェックを入れることで、もとの立体と同じサイズの立体をつくることができます。

Blender_Regular_Solid_Keep_Size


    プリセット   

「ソース」で指定できる5種類の正多面体以外に、上に書いた13種類の半正多面体とその双対多面体について、あらかじめモデルがこのメニュー内に準備されています。正多面体から設定を変更してもつくることができるのですが、選択するだけでいいのでとても便利です。


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