The WONDER ROAD

     

Uターンの失敗からリスタートするブログ

2023年06月

Pythonでは、必須ではありませんが作業を始める前に「仮想環境」というものを作ることになります。

Python_Virtual_Env_1

Contents

  1. 仮想環境ってなに?
  2. 仮想環境をつくる前の事前準備
  3. 仮想環境を作成する
  4. 仮想環境を削除する

1. 仮想環境ってなに?

「仮想環境」と聞くと、まったくイメージしづらいのですが、Pythonでは新しいプロジェクトを始めるたびに、新しい使用環境を準備することが一般的です。
これにより、それぞれの環境で違うバージョンのPythonを使用したり、それぞれ違うライブラリをインストールしたりすることができます。

正直、僕もこれによるメリットが何かあまり理解できていませんでしたが、これによりバージョンアップにより以前に作ったプログラムが動かないなどの不具合を防ぐことができるという話を聞いて「なるほどな」と思いました。

そのほか、ひとつの環境にたくさんのライブラリをインストールしてあることで同じような機能が複数存在し、予期しないエラーが発生することもあるようです。

2. 仮想環境をつくる前の事前準備

(1) これまでにつくった仮想環境の確認

  1. Anaconda Promptを起動します。
  2. 次のコマンドを実行してこれまでにつくった仮想環境の一覧を表示します。
    conda info -e
*が付いているところが現在作業している環境になります。

(2) インストールされているライブラリの確認

現在作業している仮想環境に新しいライブラリをインストールしようと思ったときに、すでにインストールされているかどうかを確認する方法です。
conda list -n env(仮想環境名)

ここでは"env"という仮想環境へインストールされているライブラリのリストが表示されます。

(3) これからインストールするライブラリに対応するPythonのバージョンを確認する

ライブラリによっては、最新のPythonで使えないということもあります。そのため、事前にインストールしようとしているライブラリの対応しているPythonのバージョンを確認しておくことが大切です。
conda search (ライブラリ名)

インストールしようとしているライブラリ名で検索するようなかたちです。
ライブラリのバージョンと、それに対応するPythonのバージョンの一覧が表示されます。

3. 仮想環境を作成する

いよいよ仮想環境を作成していきます。このときのコマンドは以下のようになります。
conda create -n env

これで仮想環境が作成されました。
ここでは"env"という名前で仮想環境を作成しましたが、これは任意で構いません。
ただ、この状態ではPythonもインストールされていないので同時にインストールするには、次のように入力する必要があります。
conda create -n env python


Pythonのバージョンを指定する際は以下のようになります。
バージョンを指定しない場合はcondaに対応した最新バージョンがインストールされます。

conda create -n env python=3.11


root環境で使っているライブラリをまとめてインストールしたい場合は次のようになります。

conda create -n env python=3.11 anaconda


個別にライブラリをインストールする場合は次のコマンドとなります。

conda install (ライブラリ)


 ここでよく使用するコマンドをまとめておきます。
  • (ドライブ名):(たとえばD:): ドライブの移動
  • dir: ディレクトリ内のファイル、ディレクトリの情報を表示
  • cd (ディレクトリ名): ディレクトリの移動
  • cd ../: ひとつ上のディレクトリに移動 

これでC:\Users\(ユーザー名)\anaconda3\envs のなかにenvフォルダがつくられます。

4. 仮想環境を有効にする

これで新しい仮想環境が作成できました。
ただ、これで終わりではなく、この仮想環境で作業するためには有効化する必要があります。

以下のようなコマンドでこの環境を有効にして作業できるようにします。
conda activate env

ここでもう一度
conda info -e

を実行すると"env"の前に*が表示されていると思います。

base      C:\Users\(user)\anaconda3
env     * C:\Users\(user)\anaconda3\envs\env

画面上の表示も、もともとのベースディレクトリ上で作業している場合は
(base) C:\Users>

から、仮想環境をつくると
(env) d:\Data\Python>

となります。 これで新しい仮想環境が作成され作業が始められる状態になりました。


4. 仮想環境を削除する

使わなくなった仮想環境を削除するには、次のようなコマンドを実行します。
conda remove -n env --all

ちなみに今使っている環境を無効にするためには
conda deactivate

を実行します。

Windowsでは1台のPCに管理者とは別に複数のユーザーを登録し、それぞれの使用環境を別々に保存しておくことができます。
わが家でも子どもとPCを共用していますが、DaVinci Resolve を使用する際は少し手間がかかります。

  DaVinci_Resolve_Another_User

Contents

  1. DaVinci Resolve がない!?
  2. スタートメニューをコピーする
  3. PowerShellのコマンドを説明

1. DaVinci Resolve がない!?

DaVinci Resolve をインストールして子どものアカウントで起動しようとすると、スタートメニューにDaVinci Resolve がない!
自分のアカウントに戻って確認すると、やはりインストールされています。
プログラムの保存場所を確認しアクセスしようとしても、やはり子どものアカウントからは見つかりません。

Windowsのヘルプを見ても「アプリケーションによって全てのユーザーで使えるものとそうでないものがある」ということくらいしかわかりません。

2. スタートメニューをコピーする

DaVinci Resolve はふつうにインストールすると、インストールしたユーザー以外のスタートメニューには表示されません。

そのため別のユーザーで使用しようとすると、以下の方法でスタートメニューをコピーしてくる必要があります。
  1. DaVinci Resolve をインストールしたユーザーでログインします。
  2. スタートメニューから Windows PowerShell を起動します。
  3. 下記を入力して実行します。
    Copy-Item -Path "$env:APPDATA\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Blackmagic Design\DaVinci Resolve\*.*" -Destination "$env:ALLUSERSPROFILE\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Blackmagic Design\DaVinci Resolve\"
これでスタートメニューにDaVinci Resolve が表示されているはずです。

ちなみにこの方法は Blackmagic Forum に書き込まれていましたので、一般的な方法なんだと思います。
Blackmagic Design の方も「DaVinci Resolve のインストールには管理者権限が必要だか、使用には必要ない。」と書き込まれていましたので。

3. PowerShellのコマンドを説明

少しだけ、ここで使用したPowerShellのコマンドを説明します。
  • "Copy-Item" : ファイルやフォルダをコピーします。
  • "-Path: 保存元のディレクトリを指定します。
  • "-Destination":  コピー先のディレクトリを指定します。
  • "$env:": 環境変数を示します。
  • 環境変数"$env:APPDATA": C:¥Users¥Administrator¥AppData¥Roaming: を示します。
  • 環境変数"$env:ALLUSERSPROFILE": C:¥ProgramDataを示します。

このページのトップヘ