画像編集ソフトなどで「アルファチャンネル」というワードがよく出てきますが、詳しく調べずに何となくつかっていませんか?
デジタル画像を扱うために必要なアルファチャンネルは、CGをつくるときにも大切です。

Blender_Alpha_Channel


Contents

  1. アルファチャンネルとは
  2. 実際にアルファチャンネルをつかってみる
  3. 2種類のアルファチャンネルつき画像

1. アルファチャンネルとは


デジタル画像の色を表現するために、赤、緑、青の3つのカラーチャンネルのほかに、透明度を扱うチャンネルがあります。これをアルファチャンネルといいます。
カラーチャンネルと同じように、アルファチャンネルも透明度がグレースケールで表されます。透明度が高いと黒く、逆に低いと白く表示されます。
画像にアルファチャンネルを掛け合わせると、透明度が高い部分は見えなくなり、透明度の低い部分だけが見えるようになります。
このような機能を利用して、画像を切り抜いたり出来るわけです。

2. 実際にアルファチャンネルをつかってみる

ここでは画像編集ソフトGIMPをつかって、アルファチャンネルを実際に追加して効果を確認したいと思います。

まずはこのような画像をふつうに切り抜いてみます。

Blender_Alpha_Channel_1

カラーチャンネルを表示してみると、RGBカラーのみでアルファチャンネルはありません。

Blender_Alpha_Channel_2

この状態から、そのまま切り取るとこのように背景が何もない白色になります。

Blender_Alpha_Channel_3

つぎにアルファチャンネルを追加して切り抜いてみます。結果はこのように背景が透明になりました。

Blender_Alpha_Channel_4

これを別の背景画像と重ねてみると、背景部分が透けて見え切り抜いた画像が貼り付けられたようになります。

Blender_Alpha_Channel_5

アルファチャンネルだけをみてみるとこのようになっています。黒い部分は透明なので見えず、白い部分だけが見えることになります。

Blender_Alpha_Channel_6


3. 2種類のアルファチャンネルつき画像

アルファチャンネルのついた画像には、「ストレートアルファ」と「プリマルチプライドアルファ」の2つのタイプがあります。

    (1) ストレートアルファ    

このタイプではRGBチャンネルとアルファチャンネルが分離していて、透明度の情報はアルファチャンネルのみに保存されています。

    (2) プリマルチプライドアルファ    

こちらのタイプは「プリマルチプライド」という名前の通り、アルファチャンネルが事前にRGBチャンネルに掛け合わされて保存されています。


ストレート→プリマルチプライドに変換する作業を「マルチプライ処理」、反対にプリマルチプライド→ストレートに変換する作業を「アンプリマルチプライ処理」といいます。