今回はカラーランプノードについて詳しく見ていきます。

Blender_Color_Ramp

Contents

  1. カラーランプノードの効果
  2. 入力ソケット
  3. プロパティ
  4. 出力ソケット

1. カラーランプノードの効果

カラーランプとは、その名の通り「色の傾き」、つまり色のグラデーションを表現するときにつかいます。
 
カラーランプノードでは、カラーストップというものをつかって色の種類や変化をコントロールします。カラーストップというのは、指定した色がどこに配置されるべきかを示すマークのようなもので、各ストップの間の色は選択した方法によって補間されて表現されることになります。

たとえば、両端のカラーストップを赤と青に設定すると、赤から青へ徐々に変化するグラデーションがつくれます。

Blender_Color_Ramp_Node_1

ただ、カラーランプノードだけを接続しただけでは、うまくグラデーションが表示されません。係数で指定した値の色で表示されます。

Blender_Color_Ramp_only_0

Blender_Color_Ramp_only_fac_0.5


グラデーションテクスチャノードを追加すると、表面上にグラデーションが表現されます。

Blender_Color_Ramp_Gradient_0

Blender_Color_Ramp_Gradient_1


さらにグラデーションの向きや位置を指定するためには、テクスチャ座標ノードとマッピングノードを追加します。
ここではZ軸(画像上下方向)回りに90°回転させてみました。

Blender_Color_Ramp_Coordinate_0

Blender_Color_Ramp_Coordinate_1
 

2. 入力ソケット

    係数    

設定した色の勾配のなかで、どの色を表示するかを0~1の値で指定します。カラーランプノードを直接出力ノードに接続したときは、ここで指定した色で出力されます。
上で設定したようなカラーランプノードを使って係数を変化させていくとこのように表示されます。

Blender_Color_Ramp_only_fac_0
係数 0
Blender_Color_Ramp_only_fac_0.5
係数 0.5
Blender_Color_Ramp_only_fac_1
係数 1

3. プロパティ

カラーランプノードのなかで、それぞれのプロパティを操作する方法を詳しく見ていきます。

Blender_Color_Ramp_Widget_No

    ①追加    

表示されているカラーバンドに新しいカラーストップを追加します。
両端にだけストップがある場合は中間位置に追加されます。3つ以上ストップがある場合は、さいごに選択したストップとその左側のストップとの中間に追加されます。


Blender_Color_Ramp_Widget_Add


    ②削除    

選択したカラーストップを削除します。


Blender_Color_Ramp_Widget_Delete

    ③その他の操作    

[ + ] と [ - ] ボタンの横にある [ v ] ボタンをクリックすると追加のメニューが表示されます。

    カラーランプを反転    

カラーランプを反転させます。表示されたカラーバーの左右を入れ換える操作です。

Blender_Color_Ramp_Widget_Flip


    ストップを左から配置    

カラーストップを左から右へ等間隔に配置します。カラーバーのいちばん右端へはストップは配置されません。

Blender_Color_Ramp_Widget_Left


    ストップを均等に配置    

カラーバーの両端にストップが配置され、その間にすべてのカラーストップが等間隔に配置されます。


Blender_Color_Ramp_Widget_Evenly




    アイドロッパー    

アイドロッパーはスポイトのアイコンで表示されています。Blenderのウィンドウ内からいろいろなデータをサンプリングすることができます。座標軸のアイコンの色やウィンドウ枠などからもサンプリングできます。
  • カラー

    画面内のサンプリングしたい色の上でクリックしてサンプリングできます。

    Blender_Color_Ramp_Color

  • カラーランプ

    画面内でカーソルをドラッグすることで、カラーランプの両端の色を指定することができます。

    Blender_Color_Ramp_Color_2

    リセット    

カラーランプを初期の状態へ戻します。カラーバーも黒から白へのグラデーションに戻ります。

Blender_Color_Ramp_Reset


    ④カラーモード    

カラーストップの間の色を補間するときにつかう色空間をRGB、あるいはHSV/HSLから選択します。

    ⑤補間オプション    

カラーストップの間の色補間をする方法を選択します。

RGBモード
Blender_Color_Ramp_Color_Mode_Ease
イーズ
Blender_Color_Ramp_Color_Mode_Cardinal
カーディナル
Blender_Color_Ramp_Color_Mode_Linear
リニア
Blender_Color_Ramp_Color_Mode_B-Spline
B-スプライン
Blender_Color_Ramp_Color_Mode_Constant
一定

HSV/HSLモード
次のようなカラーバーの設定のときを考えます。

Blender_Color_Ramp_HSV_Bar


HSV/HSLのそれぞれの補間法はカラーサークルを見ながら考えると分かりやすいと思います。

Blender_Color_Ramp_HSV_Circle

カラーランプの色の変化は、カラーストップで指定した色から次のカラーストップの色へカラーサークルの円周上を移動したようなグラデーションになります。
この場合であれば、赤→黄色→ピンク→青の順で変化します。そして、それぞれの補間法によってカラーサークルを移動する通り道が異なるため、グラデーションの様子が異なります。
  • 接近
    最初のカラーストップの色から次のカラーストップの色まで、円周上の短いほうを通る変化になります。
  • 最遠
    最初のカラーストップの色から次のカラーストップの色まで、円周上の遠いほうを通る変化になります。
  • 時計回り
    最初のカラーストップの色から次のカラーストップの色まで、時計回りの変化になります。
  • 反時計回り
    最初のカラーストップの色から次のカラーストップの色まで、時計回りの変化になります。
Blender_Color_Ramp_HSV_Closest
接近
Blender_Color_Ramp_HSV_Further
最遠
Blender_Color_Ramp_HSV_CW
時計回り
Blender_Color_Ramp_HSV_CCW
反時計回り

4. 出力ソケット

    カラー    

設定したカラーが出力されます。

    アルファ    

画像のアルファチャンネルがある場合はアルファチャンネルが出力されます。